
みなさん、ご無沙汰しております。
来年から導入される「積立NISA」や「退職金運用」についての執筆依頼がいくつかあり、ブログが疎かになっていました。
申し訳ありません<(_ _)>
「貯蓄から資産形成へ」のスローガンのもと、投資に関する税制優遇制度が充実してきました。
NISA、ジュニアNISA、iDeCo、来年からは積立NISAと、これらを上手く活用した資産形成に関する、たくさんの執筆依頼をいただいております。
私の得意分野は株式投資なのですが、証券会社に長年勤務していたこともあり、これらの制度についても少しばかり知識があります。
また、「中立的な立場での投資教育の普及」をコンセプトにしているので、できる限りいろいろな媒体を通じて情報を発信したいと考えています。
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上下一方通行の高ボラティリティ相場に翻弄
高速売買(HFT)によるAI相場の弊害が見事に露出してきました。
史上初の日経平均16連騰、その後2016年5月6日以来の6日続落。
上下一方通行の高ボラティリティ相場が展開されています。
日経平均先物のイブニングセッションの価格変動まで考慮すると9月19日の寄付20,000円から11月9日高値23,430円まで値幅で3,430円の上昇、その後11月15日の安値21,835円まで4営業日で1,595円の下落です。
このボラティリティは経験則では対処が困難な領域です。
先物やオプション取引をしていた方にとっては、まさに悪夢のような展開です。
高ボラティリティは味方ではなく敵なのです。この真意がおわかりいただけたと思います。
タラレバ商いは、破産への近道
結果だけ見れば、一気に億万長者になれるように錯覚する相場ですよね。
「タラレバ商い」なら、みなさんも億万長者になっていますよね(笑)
株価の天底がわかるのは神様だけが成せる業です。
過去の価格だけ見て悔やんでも「タラレバ商い、破産への近道」です。
いまの相場は経験則も通じません。
高ボラティリティ時の対処方法は、レバレッジに細心の注意を払うことです。
「こんな玉で勝負しても意味ないんじゃないの?」ぐらいの規模で取引するのがベストなのです。
「こんな玉で・・・」ぐらいで臨むと精神的余裕もあることから当初の冷静な判断力を持続できます。
レバレッジを効かすと、道中の少しの価格変動で担保が足りなくなり「追証発生!」になります。
お金に余裕のある方でも追証となれば戦意を喪失し、相場観が当たっていても「負け」「文無し」という事態に追い込まれます。
くれぐれもポジション管理に全神経を集中してください。
ボラはあなたに微笑みません。ボラは悪魔の微笑みです。
「見せ板」手法も通じない、恐るべき高速売買
私が現役時代○○証券の先物ディーラーで○○氏という豪腕ディーラーがいました。
彼の売買手法は225先物取引で自分が買いたい一文上に大量の売り注文を這わせる。
その売り注文を見て、上がらないと思った投資家が下値を売る。
そこをコツコツ買い集める。
ある程度の玉数が揃うと、一文上に這わせていた売り注文を取消する。
その後、買い仕掛けする。
大量にあった売り注文が突如取り消され、相場は上に向かう。
短期筋のショートカバーを誘い、自分は下で買い集めた玉を売り捌く。
もちろん、先物なので売り買いが逆の場合も同様です。
いまやこのような「見せ板」手法も通じませんが、一時代を築いた豪腕ディーラーであることは確かです。
このディーラーの売買手法に対して、各社のディーラーが取引所、SECに通報したのですが、当局は、売買テクニックとの見解で黙認しました。
しかし、時代の流れとは恐ろしいもので、相場の世界で大きくなり過ぎると、潰しにくる輩が現れます。
その後、この豪腕ディーラーは市場から姿を消しました。
常に儲け続けることが、いかに難しいかを思い知らされました。
誰かが言ってました。
日本では「出る杭は打たれる」と言うが「出過ぎた杭は打たれない」って・・・
どうせ出るなら出過ぎないといけないのです。
「上昇相場は連想ゲームです」
指数だけ見ているとボラティリティが高く、難易度の高い相場です。
しかし、個別物色意欲は旺盛なようです。
日経平均が16連騰している間、休憩していたマザーズ指数がジワジワと切り返し、JASDAQ平均も比較的堅調に推移しています。
個人投資家にとっては銘柄選別を間違えなければ、儲けやすい相場になっているのではないでしょうか?
年末恒例の「餅つき相場」がスタートしたのかもしれません。
このような相場展開になると「多くの銘柄を熟知している投資家に軍配が上がります」。
この銘柄が動けば次は○○が動く、このテーマなら○○、一部市場が一服すれば新興市場の順番等、次々と銘柄がでてくる投資家の強みが発揮されます。
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四季報の読み方を間違えないこと!
相場が悪い時に研究していることが役に立ち始めるのです。
また、四季報を注意深く読んでください。
四季報を読むときに、業績見通しや予想数値ばかり見ているのではありませんか?
これはタブーです。
四季報の業績見通しや予想数値がアテにならないと言っているのではありません。
それなりの根拠に基づいて記載されています。
あくまで見通し、予想ということをお忘れなく。
業績見通しや予想数値ならネット証券で閲覧できるアナリスト・レポートの方がよほどタイムリーで正確です。
くれぐれも四季報の読み方を間違えないで下さい。
四季報を読むにあたっては、事業内容、大株主の構成および前号との比較、メーンバンク、輸出比率等の情報を読み取ることが重要です。
今は各企業のHPにあるIRコーナーも充実しているので、こちらも合わせて利用してください。
では、これからも自己責任の原則を徹底し、自らの力で、自分にあった投資スタイルを築かれることを切に願います。
「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」です。
負けた時は敗因分析を怠らないで下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今後もよろしくお願いいたします。